便秘とトイレットトレーニング
- 2022年10月24日
- 小児科
便秘はお子さんの急は強い腹痛の原因となる事が多く、救急外来で勤務していたときにも救急車で来院される方もいらっしゃいました。
便秘かもしれないので、浣腸しますねと心配そうな両親に伝えると、大抵は「は?」という反応を頂きます。しかし、浣腸後に腹痛がなくなり、飛び跳ねるお子さんをみて、便も両親の心配もスッキリしてご帰宅されるご家族を沢山経験しています。
お子さんの便秘にはよく起きやすい時期が3つほどあり、① 離乳食の開始時期 ② 幼児のトイレットトレーニング ③ 学童の通学の開始時期に多いことが知られています。
特に②の時期がピークであり、トイレットトレーニングを上手に乗り越えることが、便秘の予防や治療に重要です。
トイレットトレーニングに決まった方法はありませんが、小児便秘の治療指針には3つのポイントが記載されています。
1. 便秘がある方は治療によって改善してから開始する。
2. お子さんの発達段階と養育者の余裕を考慮して開始する。
3. 失敗しても決して怒らない、ご褒美などを用意する。
2は少し難しい話ですが、お子さんの発達段階の中で、ひとりで歩け、下着などの上げ下げができるようになり、おしっこやうんち、トイレに興味がでてくる、人のまねをしたがるなどの時期です。
3はうまくいかなくてもトイレに5分くらい座れていたら、OKとして下さい。
焦らずじっくり、時期が来たら開始してください。