外来での感染対策のカンファレンスに参加しました
川崎市医師会の主催する、院内感染カンファレンスや新たな感染症に備えた訓練に参加しました。
川崎市において新型コロナの患者さんが再度増加しはじめていることやインフルエンザとコロナの同時感染など心配な報告があり、これから気を引き締める必要があると感じました。
カンファレンスでは、聖マリアンナ医科大学の感染症科(感染症の専門家ですね。)の先生による講義があり、新型コロナ感染症の外来感染対策に重要なことは、「換気」であると仰っていました。
壁やドアなどを触ることによる起こる感染(接触感染)よりも「エアロゾル」と呼ばれるウイルスを含む粒子が空気中に漂い、それを吸ってしまう事の方がより感染する危険性が高く、外来での感染対策には「消毒」するよりも「効果的に換気」することの方が重要です。
幸いなことに「効果的な換気」は当院で既に行っている、換気設備の対応(24時間換気システム、ロスナイを設置しています)で十分でした。
エアロゾルが発生しやすい処置にも注意を払う必要があります。小児科では特に「鼻の吸引」や気管支喘息での「機械式吸入器を用いた吸入」が該当します。当院では、気管支喘息のお子さんが多く通院されており、「吸入」は必須の処置です。このため、待合などの不特定多数の方がいるスペースでは行わず、各診察室で行っています。
また、大きなお子さんでは、スペーサーといってエアロゾルが発生しない吸入方法があり、そちらを優先して行っております。
鼻吸引に関しては、効果が必ずしも認められてはおらず、啼泣などにより、逆効果となることも経験します。このため、現在までクリニック内での鼻吸引は控えております。ご自宅で優しくお子さんの機嫌を見ながらご両親が吸える範囲で行ってください。
ご不便をおかけしますが、外来での感染対策には皆様のご協力が不可欠です。
第8波が来ても皆様に安心して来院頂けるよう、これからもどうぞご協力をお願いいたします。