アナフィラキシーとエピペン
アナフィラキシーとエピペン
アナフィラキシーはアレルギーが原因で、全身に症状が急速に誘発される病態です。
症状は多彩で、皮膚症状からぐったりするといった全身症状を呈することがあります。
特に、アナフィラキシーショックはぐったりする、意識もうろうなどの重篤な症状ですが、迅速に対応しないと生命の危険があります。
アナフィラキシーの多くは病院外で起こります。何らかの症状出現から数分で重篤になるケースがあります。このため、病院到着前に治療開始することが最も安全な対処となります。
アドレナリン自己注射(エピペン)はアナフィラキシーの既往がある方に処方されます。本来処方された患者のみが使用できる薬ですが、小児の場合は保護者や学校・幼稚園・保育園の教職員や救急救命士が代わって注射することができます。
全身症状 |
呼吸症状 |
消化器症状 |
唇や爪が青白い 脈が触れにくい・不規則 意識もうろう・ぐったり 尿や便を漏らす |
のどや胸が締め付けられる声がかすれる 犬がほえるような咳 持続する強い咳き込み ゼーゼーする呼吸 息がしにくい |
繰り返し吐き続ける 持続する強い腹痛 |
打つタイミングと感じたら注射しましょう。“迷ったら打つ”という姿勢が安全のためには必要です。
エピペンの打ち方は非常に簡単ですが、事故発生時の混乱は必至で、適切にエピペンが運用できそうにないのは想像に難くありません。日頃から打ち方を練習しましょう。
エピペンの打ち方はhttp://www.epipen.jp/top.htmlに詳述されています。
以下のポイントはしっかり抑えましょう。
エピペンの効果は注射15分程度でその効果は消えていきます。
打つと判断したら同時に救急車を要請し、医療機関を必ず受診する必要があります。
図 エピペン注射部位
エピペンは太ももの外側で真ん中に打ちます。緊急時は服の上からでも可能です。