エビやカニのアレルギー
エビやカニ(甲殻類)のアレルギーは7歳頃から発症する食物アレルギーとして頻度が高く、いつから食べさせれば良いのかなど、相談を受ける機会が多い食物です。
ご両親のいずれかが甲殻類アレルギーがあると、食卓にも上がりにくく、食べる機会も失われていることがあります。
食物アレルギーの原因として頻度の多いエビですが、給食にも登場することがあるため、小学校に入る前には食べてみることをおすすめしています。
エビのアレルギーの原因となる主要なタンパク質はトロポミオシンと呼ばれますが、熱に強く加熱してもアレルギー反応の出しやすさはあまり変わりません。
しかし、水に溶ける性質があるため、すり身にして茹でたものなど「水にさらされた調理方法」で食べ始める事をおすすめしています。また、えびせんべいなどの加工品も食べられることが多く、調理する手間もありませんのでおすすめしています。
よく、アレルギー検査をしてから食べ始めたいとのご相談を受けることもありますが、血液検査を始めとしたアレルギー検査の精度はあまり高くなく、陽性となっても食べられることや陰性でも症状を呈してしまう事も経験します。
このため、スクリーニング検査としてはあまり役立たないと考えられています。お子さんでは痛みを伴う侵襲的な検査であることも考慮して、食べて症状がでるなどの「病歴」がない方にはおすすめせず、上記の方法などで食べ始めることを推奨しております。