エピペン処方(初回)にはお時間を頂きます
エピペンはアドレナリン自己注射薬といって、アナフィラキシー治療の最も有効な治療薬
です。アナフィラキシーは一度発症すると分単位でショックを起こしたり、窒息を起こし
たりするため、アナフィラキシーをお越したことがある方にとっては必須のお薬といって
も過言ありません。
アドレナリンはもともと劇薬で、静脈注射の場合には適切な用量を用いないと不整脈を起
こし、命に係わることがあります。エピペンはアドレナリンを筋肉注射かつ一定量のみ投
与されるように工夫されており、静脈注射で認められる副作用の発症リスクが低く、とて
も安全性が高くなっています。
自己注射を処方ができるようになっても暫くは、安全性への懸念から本来必要な時に注射
を躊躇したり、救急外来などでもアドレナリン投与を避けたりする傾向が見られました。
現在はその安全性が多くの医師に認知された事もあり、適切な使用が増加したと考えられ
ます。
一方で安全性の高さからか昨今、十分な指導を受けずにエピペンを持っている方やアナフ
ィラキシーを起こしたことはないが、念のため・海外へ行くからなどの理由で処方を希望
される方が散見されます。
エピペンはとても安全性が高い薬ですが、注射時には先端から針先が飛び出してくる形と
なっており、誤注射により自身や周りの方が怪我をしたりするリスクがあります。また、
適正使用しないともともとは劇薬ですので、副作用のリスクも上昇します。
このため、アナフィラキシー歴のない方に希望に応じて自費処方することは厳に謹んでお
ります。そして、新規導入が必要な方(保険適応)でも「エピペンの適正使用」に準じて
、使用するタイミングや投与方法、そして保管方法などを説明し、ご理解頂いてから処方
しておりますので、お時間を頂いております。
新規の方で、エピペンをもった方よいのか否かに関する相談は、食物アレルギー初診外来
でご相談頂けます。ですが、実際のエピペン処方には何度か来院をお願いすることがある
ため、お時間に余裕をもってご相談頂いければ幸いです。
ご理解・ご協力をお願いいたします。
エピペンを処方できる方(アナフィラキシー既往もしくはリスクが高いかた)に関して
コチラの当院ブログをご参照ください。
登戸(のぼりと)の小児科 アレルギー科|なかむらこどもクリニック
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